大谷翔平(ドジャース)らの活躍もあり、MLBの情報はリアルタイムで手に入るようになった。7月15日(日本時間16日)にアトランタで開催されたMLBオールスター、『スイングオフ』(ホームランダービー)での決着の瞬間を目にした人も少なくないだろう。
「MLBの選手は笑顔を絶やさなくても、勝敗には徹底的にこだわる。9回表、スティーブン・クワン(ガーディアンズ)が内野ゴロに全力疾走して同点になったシーンが象徴している。近年のNPBオールスターでは見かけないプレーだろう」(在米スポーツライター)
同オールスターでは今季3000奪三振を記録したクレイトン・カーショー(ドジャース)が、マイク着用でマウンドに立ったことも話題になった。NPBオールスターでも同様の試みが行われ、登板した今井達也(西武)は、実況席や打席内の牧秀悟(DeNA)と会話しながらプレーを行った。
「マイク着用は選手間でも好評だったと聞く。批判の声も聞こえるが、選手自身が判断すれば良い。シーズン中からマウンド上で鼻歌を口ずさむ投手もいるくらいだから。まあ、対戦中の投手と打者が会話するのはどうかと思うが……」(パ・リーグ球団OB)
マイク着用に関しての議論が目につくが、「それより気になったのはリバン・モイネロが利き腕(=左腕)と逆の右腕で投げたこと」(パ・リーグ球団OB)という声も。
「ありえない。シーズン中のような驚異的な投球を誰もが見たかったはず。利き腕で投げないのは、顔と名前が同じ“別人”がマウンドに上がっているのと同じ」(パ・リーグ球団OB)
「普段の練習から右腕でも投げている」「ダルビッシュ有(パドレス)も練習では利き腕と逆で投げている」という擁護の声もある。しかし、対戦相手やお金を払って見に来たファンに対する“冒涜”と取られてもおかしくない。
かつての野村克也監督(当時ヤクルト)は、松井秀喜(当時巨人)に投手・イチロー(当時オリックス)をぶつけられ、代打・高津臣吾(現ヤクルト監督)を起用。「オールスターは格式ある真剣勝負の場ですから」とコメントしたことが思い出される。