――皆さん本当にパワフルですが、春のツアーでも、高見沢さんのアグレッシブなステージパフォーマンスは話題になっていました。
高見沢 走りまくったわけではないけど、コンサートは合わせ鏡のようなところがあるので、こちらが飛んだり跳ねたりすると、オーディエンスもアクティブになっていくんです。そのキャッチボールが面白い。だから、二人にももっと跳んでほしいんですけど。
坂崎 跳ばないよ(笑)。
高見沢 1曲だけ飛ぶのもありますけど。
桜井 高見沢は体力があるんでそのままいけますけど、我々は配分を考えてちょっとセーブしておかないと。すっごくのせられるんです。この春もすっごい疲れたんです。ただ、それだけの「圧」をお互い出し合っているんだな、このエネルギーがあればまだできるんだな、と思いますね。
ベストな状態を見せたい
坂崎 70歳を過ぎたけど、さらに客席もヒートアップしているよね。アルフィーは、新規のファンが多いんですよ。この春のツアーの名古屋のファイナルでも3割くらいいたんです。それは悩ましいところでもあるんです、長年のファンの方がチケットとれなくて――。
高見沢 ベストな状態を見せたいから、この年で本数増やすのはどうなんだろうって。
坂崎 そうね。やっぱりお客さんのパワーに応えたいから、歯医者さんはどこがいいとかMRIは取ったのかとか、日ごろそういう会話になるんです。
桜井 前から親子2代はありましたけど、3代が出てきましたからね。人間ドッグとかやることは全部やっていますよ。
俺が俺が、というタイプがいない
――ライブや音楽番組で、THE ALFEEのハーモニーに圧倒される人は少なくありません。
高見沢 実は、3人とも歌えるけど、3人ともシングルを歌いたがらないタイプなんです。俺が俺が、というタイプがいない。これはバンドとしては、よくないと思います。
坂崎 もっと積極的になってほしい、みんなには。
高見沢 だから、多数決で桜井に決めてましたね。
桜井 僕らの中では売れなかったらリードボーカルの責任だって言われるでしょう。50何作ベスト10に入っていて、そんなこと知らずにやってきたのに、それがわかって以来、プレッシャーですよ。