明菜を知らない世代にお勧めしたい曲は?と問われ、“1曲に絞れない”という声は当然ながら多かった。ただ数多ある名曲の中から「TANGO NOIR」を選んだファンからは、明菜以外には誰もこの曲を表現できないという声が上がった。
「今さらながらどの曲も名曲で、その完成度の高さに驚かされる。迷いに迷い、『ミ・アモーレ』と『TANGO NOIR』にしぼり、後者を選んだ。前者はレコード大賞受賞曲であり、超人気曲なので、間違いなく上位に入るであろうから。『TANGO NOIR』では、その世界観を、歌唱力とダンス、衣装、髪形やメイクなど全てで、完璧に表現している(それはこの曲だけのことではなくて、全ての曲でそうであるのだが)。この曲で着用したさまざまなパターンの衣装が、どれもとても美しく、バレエで鍛えた明菜ちゃんだからこその流麗なダンスと相まって、歌詞の切なさが映画を観ているかのように伝わる、素晴らしいパフォーマンスだった。もはやアイドルという言葉では収まらない、他の同年代の誰もこの曲を表現できないと、まざまざと感じた曲です」(50代・女性)
「『TATTOO』と迷いました。どちらも激しい振り付けと潤いある表情、そして印象的な衣装と、明菜さんの究極のパフォーマンスと言えるものだからです。でもあんなに激しい振りをしても、全く歌唱が乱れない。特に『TANGO NOIR』はバレエで鍛えられた体幹も、指先まで神経が行き届いたパフォーマンスも段違いの素晴らしさなので選びました」(60代・男性)
この「TANGO NOIR」を当時、大阪城ホールの1列目でリアルに見たファンからのコメントも!
「この曲が発売された頃、『明治presents AKINA LIVE』が開催されており、明治のお菓子200円分を封筒に入れて応募しました。見事に当たり、大阪城ホールの1列目で新曲だった『TANGO NOIR』を披露してました。編曲が完璧すぎて明菜の声がメロディに乗る。明菜しか歌いこなせない曲。これぞTHE明菜WORLDだなという思い出があります」(50代・男性)