子どもに関わる仕事に就く人の性犯罪歴を確認する日本版DBSの運用が、来年12月に開始される予定だ。加害者のプライバシーや職業選択の自由が制限されることを懸念する人もいるが、遅すぎる施行だった。とはいえ、たとえば認定を受けない民間の塾では性犯罪歴の確認は義務化されないなど課題はいくつも残っている。教育現場での教師のあり方やその資質が問われることはもちろんだが、子どもへの性的妄想の商業化の影響など、社会的な背景についても調査が必要だろう。
教育現場が失った信頼と安心はあまりに大きい。それは教育現場だけの話ではなく、私の生きている社会と地続きの危機なのだと思う。