
米国株だからトランプ関連が物色される。新材料が出ると早い。
「イオンキューもリゲッティも赤字です。優良銘柄や主要インデックスでポートフォリオを組んでいても、資産の1割か2割で冒険したい、そんな人が買う銘柄です」
「『GAFAM』や『マグニフィセント・セブン』だけでいいのか。成長率鈍化のリスクがあるなら、ITベンチャーや宇宙開発関連に多少は分散しておくか、という発想でしょう」
機関投資家の目に、個人投資家の米国株ランキングはどう映るのだろう。
ブラックロック・ジャパンチーフ・インベストメント・ストラテジストの地口祐一さんは3つの特徴を挙げた。
「上位30銘柄の顔ぶれを見た感想は、『アクティブUSテクノロジーファンド』なんて名前の投資信託がイメージできそう、です」
ファンドマネジャー目線で見ると、エヌビディアの他、アップルやグーグル(アルファベット)などの巨大IT銘柄をメインで組み入れて、S&P500に負けないようにしている。
一方、見慣れない銘柄も混ぜてアップサイドを取りに行く。ランキングの30銘柄はそういった構成になっている。

時価総額小さめ
次に「普通の機関投資家が保有しそうにない銘柄が多いです」。
9位のイオンキューは時価総額が円換算で7606億円しかない。
日本株市場でいえば大型株だが、トヨタ自動車を上回る超大型株が30社以上も上場する米国において7000億円台は中小型株クラス。
3位のパランティアは2024年11月の1カ月だけで60%も急騰した。年始の新NISA銘柄候補としてタイミングが合ったようだ。
「買い付け金額を足すと30銘柄で977億円と少なめ。3位以下の銘柄は少数の投資家が多めに買うだけで順位が変わりそうです」
GAFAMは好不調という意味で「メタ、アルファベット(グーグル)、アマゾン・ドット・コム」と「マイクロソフト、アップル」に分けられるという。
前3銘柄の収益は広告や物販。活発な消費意欲の恩恵を受けそうだ。グーグルはAIの「ジェミニ」をはじめ新技術の導入にも熱心。