[撮影:蜷川実花/hair & make up 宮本佳和(BE NATURAL)/styling 服部昌孝/costume DIOR]
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 バレーボール界で圧倒的な存在感を放つ高橋藍選手。いつもポジティブな姿勢でチームを牽引しているが、最初からそうではなかったという。なぜ変わることができたのか。AERA 2025年7月7日号より。

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 2021年の東京、2024年のパリと、二つのオリンピックに出場するなど不動の日本代表メンバーとして活躍を続ける高橋藍。

 代表での活動の一方で、3シーズンにわたるイタリアでの活躍を経て、新たな国内リーグ「SVリーグ」がスタートするのを機に昨シーズン、サントリーサンバーズ大阪に移籍した。

 大きな注目を集める中、「ベスト6」「ベストレシーブ」、リーグの発展への貢献者を称える特別表彰、さらには優勝を決めるチャンピオンシップのMVPと個人4冠に輝く活躍で期待に応えるとともに、チームを優勝に導いた。

 中でも強いインパクトを残したのは、リーグ戦を戦い抜いたあと、上位チームによるトーナメントを勝ち抜いて迎えたジェイテクトSTINGS愛知との決勝だ。

 サントリーが先勝し、優勝に王手をかけて臨んだ第2戦。高橋はアタック決定率71.43%と高い数字をマークし、18得点をあげた。

ポジティブな姿勢

「自分のプレーとしては、今シーズンの中で一番よかったかな、というぐらいパフォーマンスは高かったです」

 自らもそう振り返る。

 大一番で、チームの柱たる活躍をみせた姿は、真骨頂だった。

 リーグでも有数のレシーブ力、ここぞというときのアタックと攻守にわたりチームを支えたプレー自体もさることながら、高橋はいつもポジティブな姿勢でエネルギーを放ち、リーダーシップを示しながらチームを牽引してきた。

 それは意図してのことだ。

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