週4日労働は実現可能なのか?(※イメージ)
週4日労働は実現可能なのか?(※イメージ)

 SNSやメール返信に気を散らされて、私たちは一つのことに集中して取り組む能力が衰えているのではないか?そんな問題意識をもった気鋭のコンピュータ科学者が「ディープ・ワーク」という言葉で自らの考えを発表したところ、大評判となり、書籍化された。その日本語版『大事なことに集中する』から、ディープ・ワークによって週4日制労働を成功させた企業を紹介する。

●あるソフトウエア企業の働き方革命

 2007年の夏、ソフトウエア企業、37シグナルズはある試みに着手した。週5日制労働から週4日制に短縮したのだ。従業員は1日少ない日数で同じ量の仕事をこなすことができそうだったので、会社は週4日制をつづけることにした。毎年、5月から10月まで、37シグナルズの従業員は月曜日から木曜日まで働いた。

 同社の共同創立者、ジェイソン・フライドはブログでこの決定にジョークを飛ばしている。「みんなこの夏、お天気を楽しむべきだ」

まもなく業界紙に不満が載るようになった。フライドが週4日制を発表した数ヵ月後、ジャーナリストのタラ・ワイスは『フォーブス』に批評記事「なぜ週4日勤務はうまくいかないのか?」を書いた。

「40時間を4日に詰め込むのは、必ずしも効率的な働き方ではない。多くの人は8時間でも十分きついことがわかっている。さらに余分に2時間いつづけさせれば、士気も生産性も下げかねない」

 フライドはすぐに反論した。「フォーブスの記事は的はずれだ」とするブログで、まず従業員にとって40時間の努力を4日に押し込むのは重圧だとする前提は同意したが、それは彼が示唆していることとは違うとした。

●週40時間労働を週32時間にしても同じ成果が上げられる

 「週4日制労働のポイントは、『労働が少なくなる』ということだ。4日間、10時間働くのではない……4日間、標準的に8時間働くということなのだ」

 これは最初わかりにくいかもしれない。フライドは以前、同社の従業員は5日間と同じだけの仕事を4日間でこなすと公言していた。しかし、いま、労働時間はもっと短い。どういうことか?それはシャロー・ワークと関係がある。

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