ニューヨーク留学の頃の写真。(事務所提供)
ニューヨーク留学の頃の写真。(事務所提供)

――1996、97年にはCM出演ランキングで2年連続女王になりました。当時は20代前半でしたが、同世代の友達と遊びたい思いはなかったですか?

 全然なかったです。小学校の時に遊び倒しているので(笑)。今でも忘れないんですけど、毎日同じ公園に行って友達と泥団子を作って、落とし穴を作って。「今日も人生で一番楽しい日だったね。またねー!」って家に帰る。その繰り返しでした。あの時に十分遊びました。

価値観の多様性を肌で感じられた

――人気絶頂期の23歳でニューヨークに留学した理由を教えてください。

 鈴木蘭々をやり切った感覚があったんですよね。引き出しが枯渇していると感じて。なにかをインプットしたかった時期だったと思います。ニューヨークを選んだのはマドンナが大好きだったから。観光ビザで3カ月向こうに行って、日本に帰ってを繰り返して計1年間ぐらい行きました。一番衝撃だったのは「人種のるつぼ」と言われている場所で、価値観の多様性を肌で感じられたことです。日本人は「右へ倣え」「空気を読め」という文化じゃないですか。それが悪いとは決して思わないですけど、ニューヨークは正反対でした。ダンスレッスンに行っても先生から教えられた振り付けを、ダンサーたちがいかに自分の色にアレンジしていくかを重視する。それぞれのダンサーの踊り方に個性があって、日本でダンスを習っている時と全然違いました。歌がうますぎることも衝撃でしたね。ミュージカルはロングランなので1つの役に3人ぐらいいるんですけど、全員がとんでもない歌唱力で。「日本で歌手やってます」と言うのが恥ずかしいくらいでした。自分は日本のエンターテイメント業界で本当に良かったなと思いました(笑)

モデル時代。(事務所提供)
モデル時代。(事務所提供)
次のページ 自分の小ささを知った