中日に移籍して覚醒した細川
中日に移籍して覚醒した細川

移籍が転機となった細川

 細川はDeNAで高卒新人の17年にデビューから2試合連続アーチと華々しいスタートを切ったが、その後は1軍に定着できなかった。22年は18試合出場で打率.053、1本塁打、1打点に終わり、同年オフに現役ドラフト中日へ。この移籍が野球人生の転機となった。移籍1年目の23年に打率.253、24本塁打、78打点をマーク。昨年は全143試合出場で打率.292、23本塁打、67打点とチームに不可欠な強打者に成長した。

「あのままDeNAにいても厳しかったと思います。ファームでは格の違いを見せていましたが、1軍では打撃が小さくなっていた。中日に移籍してスタメンで4打席与えられたことで、思い切りの良さを取り戻したように感じました。和田一浩元打撃コーチと出会い、打撃理論を習得したことも大きかったでしょう。結果を残したことで自信をつけ、さらに上を目指す好循環になっています」(DeNAを取材するライター)

 鵜飼は中日には特別な感情を抱いている。名古屋市で生まれ育ち、子供のころから熱烈な中日ファン。入団会見では、「4番打者で40本塁打を打つこと」を目標に掲げていた。だが、新人の年に放った4本塁打が自己最多で、その後は出場機会を減らしているのが現状だ。大好きな中日で覚醒の時を迎えられるか。それとも――。

(今川秀悟)

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