
米国株が好調だった2024年、「S&P500」のパフォーマンスでは物足りなくなり「ナスダック100」など「より濃い米国株の投資信託」が売れた。どれくらい儲かった?【本記事はアエラ増刊「AERA Money 2025夏号」から抜粋しています】
【差がスゴい】S&P500・ナスダック100・全世界株式の儲け比較表はこちら!
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上には上が存在するのが世の中である。長期にわたり上昇してきた米国株指数「S&P500」だが、それ以上の成績を示してきたのが「ナスダック100」だ。
ナスダックとは、全米証券業協会が1971年に設立した取引所で、ニューヨーク証券取引所と並び米国を代表する株式市場である。
ナスダック100は、この市場の時価総額上位100銘柄(金融除く)で構成される指数。アップルやエヌビディア、マイクロソフトといった巨大テック株の組み入れがS&P500より大きい。
半分以上テック株
組み入れ比率(2025年3月31日現在)1位のアップルは、S&P500では約7%だがナスダック100では約9%。
2位のマイクロソフトは、S&P500が約6%でナスダック100は約8%。
3位のエヌビディアは、S&P500が約6%でナスダック100は約7%だ。
ナスダック100の半分以上がテック系銘柄である。
また、S&P500には「投資の神様」ウォーレン・バフェット率いるバークシャー・ハサウェイ、投資銀行のJPモルガン・チェース、クレジットカードのビザなどが上位に入っているが、ナスダック100に金融株は入っていない。
ここ数年、生成AI関連の盛り上がりとともにテック株は急騰した。そうした株の組み入れがS&P500よりも大きいナスダック100は、リターン面でもS&P500より優秀だったのだ。
年ごとと累積に分けたパフォーマンス比較(下の表参照)を見ると、2024年の1年間ではS&P500が39.4%、ナスダック100は40.3%とさほど変わらない。
2023年にはS&P500が34.9%でナスダック100が65.8%と大差がついた。
