日常的に食べていたものが反応

 私の妹は、子どもの頃から卵や牛乳、小麦などさまざまなアレルギーがあり、日々とてもつらそうでした。見守る親も、もちろん本人も、とても大変だったと思います。私は幸いにも大きな問題なく育ちました。ところが30代になってから、日常的に食べていたものに身体が反応するようになったのです。

 5年前の時は、牛乳や卵を控えるようにしたところ、かゆみも腹痛も自然と治まり、下痢も改善されました。カフェでは豆乳やアーモンドミルクを選び、自宅でも同様に変更。整腸剤も継続していましたが、しばらくすると飲み忘れるほど調子が安定していました。ただ、また最近になり、「少しなら大丈夫かも」と卵を再び食べるようになった結果、美味しいからといつの間にか少しずつ量が増えていたことに気づかず、結果的に再発を招いてしまったのです。

 大人になってからのアレルギー症状は、風邪や胃腸炎と間違えやすく、気づきにくいものです。でも、「なんとなく体調が悪い」と感じたら、それは体が発しているサインかもしれません。子どもだけのものと思われがちな食物アレルギーが、実は大人にも起こる——そのことを私は、身をもって実感しています。かゆみや腹痛は、日常生活にも大きな負担になります。もし同じような不調に悩んでいる方がいれば、ひとりで抱え込まず、ぜひ一度相談してみてください。

こちらの記事もおすすめ 菊池桃子 離婚前から難病「シェーグレン症候群」を患っていた
[AERA最新号はこちら]