ソウルの大手スーパーマーケットに並ぶ韓国米。日本産米はないが、韓国米の味は日本米に近いという
ソウルの大手スーパーマーケットに並ぶ韓国米。日本産米はないが、韓国米の味は日本米に近いという
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 米価格の高騰を受け、随意契約で売り渡された政府の備蓄米の店頭での販売が大手スーパーマーケットなどで始まった。価格は5キロで2000円強だ。しかし海外では、備蓄米ではない日本からの輸入米が普通に売られている。現地で調べてもらった、特徴的な4エリアの日本米事情を紹介する。

【写真】もちもちとした食感という韓国米はこちらから

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日本並みの価格の台湾

 タイのバンコクにある日系スーパーマーケットの棚には、日本から輸入された銘柄米、タイ産の日本米がずらりと並ぶ。新潟県魚沼産コシヒカリは2キロで600バーツ(約2658円)だった一方、秋田県産あきたこまちは2キロで355バーツ(約1573円)で5キロ換算では約3932円だった。

あきたこまちは、日本で5月12~18日に全国のスーパーマーケット約1000店で販売された米5キロあたりの平均価格4285円(税込み)よりは安かった。

 台湾では日本並みの値段が付いていた。台北にある大手スーパーマーケットの「カルフール(家樂福)」では、「日本一番米」(岩手県産)という輸入米が5キロ換算で1090台湾元(以下元。約5243円)。

 台湾在住の日本人主婦Hさん(40)は、こう話す。

「いつも家の近くのスーパーマーケット、カルフールで米を買っています。台湾産のいちばん安い米は6キロ389元(約1871円)。5キロ換算で1500円強というところ。ここ数年で30~40元値上がりしました。このクラスは、ものによっては香りが気になることもあります。でも、雑穀米と混ぜて炊くとOK。わが家はこれで十分ですが、日本人が食べて『おいしい』と思えるのは、5キロで550元(約2646円)の台湾産『コシヒカリ』でしょうか。台湾産は最近、種類も増え、味もよくなってきています」

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