大條友美さん(右)、大條裕志さん(写真/MIKIKO)
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 AERAの連載「はたらく夫婦カンケイ」では、ある共働き夫婦の出会いから結婚までの道のり、結婚後の家計や家事分担など、それぞれの視点から見た夫婦の関係を紹介します。AERA 2025年6月9日号では、talikiの大條友美さんとNTTコムウェアの大條裕志さん夫婦について取り上げました。

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妻25歳、夫28歳で結婚、2人暮らし。

【出会いは?】新卒で入社した会社の同期。グループ含め同期が約400人いるなか、全体研修後の配属先が同じだった。

【結婚までの道のりは?】配属後、同期で遊ぶことも多く、特に本の話題をきっかけに一気に仲良くなった。交際開始から3年で結婚。

【家事や家計の分担は?】発散系(料理、洗濯物など)は妻、収束系(皿洗い、掃除、ゴミ捨てなど)は夫。共通の出費(食費や光熱費等)は共通財布、それ以外は別々。

妻 大條友美[30]taliki インキュベーションマネージャー

だいじょう・ともみ◆1994年、山口県生まれ。大学卒業後の2017年にNTTドコモ入社。同社などを経て、24年から現職。副業で京都市ソーシャルイノベーション研究所(通称SILK)イノベーション・コーディネーター

 社会人になってしばらくは、知らず知らずのうちに他人の価値観ばかりを優先して、自分を見失っていました。もやもやしていた時、同期だった裕志が何度か「これ、面白いよ」とおすすめの本を差し出してくれました。出会いからずっと、本が2人をつないでいます。

 彼は大切にしている本を何度も読み直して、知見を深めるタイプです。私も影響を受けて一語一語にじっくり向き合いながら本を読むようになりました。それが内省につながり、自分が本当に大切にしたいことは何かという原点に立ち返ることができました。

 彼はいつも自分や他人に誠実に向き合い、静かで穏やかです。でも、内には確かに信念があり、仏のような人と言っても大げさではありません。彼がそばにいると、自然と本来の自分を取り戻せます。

 2人が一緒にいることで、彼が彼自身のことを好きでいられたり、好きなことに打ち込んだりできるなら、それが一番うれしいです。いつも本当にありがとう!

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