中西信介さん(右)、小林味愛さん(撮影/写真映像部・佐藤創紀)
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 AERAの連載「はたらく夫婦カンケイ」では、ある共働き夫婦の出会いから結婚までの道のり、結婚後の家計や家事分担など、それぞれの視点から見た夫婦の関係を紹介します。AERA 2025年6月2日号では、ナチュラルスマイルジャパンの中西信介さんと陽と人の小林味愛さん夫婦について取り上げました。

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夫25歳、妻25歳のときに結婚。長女(6)、長男(3)と次男(0)の5人暮らし。

【出会いは?】大学生時代、お互い国家公務員を目指して予備校に通っていた。その中で自主的な勉強会に参加した際に知り合い、交流を深めていった。

【結婚までの道のりは?】交際中、「結婚とは?」を民法に遡って議論した。余命がわずかな妻の祖父の、「孫の花嫁姿を見たい」という希望を叶えたいと思い結婚に至った。

【家事や家計の分担は?】食事は妻、それ以外の家事と主な育児は夫が担当。財布は別々で、子どもの教育費などは共に出している。

夫 中西信介[38]ナチュラルスマイルジャパン 保育園・こども園のリソースマネジャー

なかにし・しんすけ◆1987年、埼玉県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、2010年に農林水産省に入省。豆腐の引き売り士、参議院事務局での勤務を経て、14年に「まちの保育園・こども園」を運営するナチュラルスマイルジャパンに入社し、現職。25年4月から立教大学大学院経営学研究科に在学中

 妻を見ていて、働き方が変わったと感じます。公務員時代も経営者になった今も常に仕事のことが頭にあるのが見てわかりますが、今は研究するように仕事をしています。

 農家さんの幸せ、女性の健康、仕事と家庭の両立など全てにおいて、仮説を立てて動いている。周りを巻き込んで「楽しくやっていきましょう!」と引っ張っています。

 僕は今、3人の子育てをしながら保育園に関する仕事をしていますが、元々明確なキャリアビジョンは持っていませんでした。

 人との出会いがきっかけで公務員になろうと思い、今の会社の代表と出会って「この人と一緒に働きたい」と思い、子どもが産まれたら育休を取りたいと思いました。 

 その時々で自分が思う方向に舵を切ってきました。軸にしているのは「人が選ばない道の方が面白いのでは」という感覚です。それを許容してくれる妻、家族、職場の存在が大きいですね。これからも力を入れ過ぎず、自然体でいたいと思っています。

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