練習中もサングラスを欠かさない野球チームの選手たち(写真提供・雷サンダース)
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 野外で心地よく過ごせる季節になった。しかし、真夏でなくても、子どもにサングラスをかけさせようという意識を持つ保護者が増えている。目に紫外線を過度に受けることは、将来的に白内障や加齢黄斑変性などになるリスクを高めるとされているが、5月でも晴天時には、真夏とほぼ変わらない強さの紫外線が観測されている。メーカーも紫外線を適切にカットできるサングラスの購入を勧めている。

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 各地でお出かけ日和となった大型連休の前半戦。しかし、好天となると気になるのが、日差しの強さだ。気象庁の観測によると、一般的に紫外線の強さのピークは8月だが、5月であっても晴天時には、紫外線の強さは真夏とほぼ変わらないレベルだ。

 子供がサッカーをしているという千葉県在住の50代の主婦は、こう話す。

「うちの子は炎天下でスポーツをしていますが、サングラスもかけないし、日焼け止めも塗ったり塗らなかったり。子どもの友人、チームメイトでも、サングラスをかけているのを見たことがないです」
 

目を赤くする子どもたち

 4月末、東京都江戸川区の小学校のグラウンドで、少年野球チームの監督を務める男性(44)が20人ほどの子どもたちに声をかけた。

「今日、サングラスを持ってる人! いたら付けましょう」

 チーム内でサングラスの着用を推奨し始めたのは2023年のこと。現在は多くの子がサングラスを購入し、試合中や練習中にかけることが定着しているという。

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