投資CFがマイナスであるということは、いわば血液(現金)を使って将来のために“筋トレ”をしている状態。現金は減りますが、新しい設備や工場などを手に入れることで、もっと強くて大きな体になろうとしている意思の表れなのです。
逆に、投資CFがプラスのときは、現金は増えますが、会社がもっていたビルや工場、株や債券は減っています。つまり筋肉を削って血液を作り出しているような状態です。

事業と関係のない投資有価証券や不稼働資産を売却しているのであればさほど問題はありませんが、事業からの資金不足(営業CFのマイナス)を補うために資産を売っている場合は要注意。筋力が衰え、中長期的な業績に悪影響を与える危険性があります。
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