広さはあるのにモノでごちゃごちゃしているキッチン/ビフォー
広さはあるのにモノでごちゃごちゃしているキッチン/ビフォー
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 5000件に及ぶ片づけ相談の経験と心理学をもとに作り上げたオリジナルメソッドで、汚部屋に悩む女性たちの「片づけの習慣化」をサポートする西崎彩智(にしざき・さち)さん。募集のたびに満員御礼の講座「家庭力アッププロジェクト®」を主宰する彼女が、片づけられない女性たちのヨモヤマ話や奮闘記を交えながら、リバウンドしない片づけの考え方をお伝えします。

【至福のアフター】モノが減ってスッキリ。料理がしやすくなったキッチンはこちら

case.94 片づけも仕事も大切なのは「今すぐやること」  夫と二人暮らし/エクステリア関連

 家が散らかる原因の一つに「家が狭くて収納スペースがない」ということを挙げる人がいます。たしかに、たくさんモノがある家の場合、収納スペースが少ないとあふれてしまいます。

 でも、「家が広くてモノを置ける場所がいくらでもある」というのも、家が散らかる原因になります。モノの置き場所をちゃんと決めず、とりあえず目についたスペースに置くのでごちゃごちゃしてしまうのです。

 今回ご紹介するみさとさんは、後者でした。

「私が住んでいるエリアは広い家が多くて、モノを置く場所はいくらでもあるんです。荷物とか買ったモノとか、ついそこらへんに置いてしまって……」

 みさとさんは、夫と二人暮らし。子どもたちは独り立ちをして、家を出ています。もともと家族で住んでいた家のほかにもう一つ家があり、みさとさんはそちらで主に暮らしています。夫が住む元の家には週の半分くらい行くという、近所ながら2拠点生活。

「今、夫が住んでいる家では義父母と一緒に住んでいたんです。古くなってきたし、私が住んでいるこの家に引っ越す予定だったんですが、仕事や介護などの都合で延期になりました。そうこうしているうちに、この家の中がどんどん散らかっていき、夫を迎え入れる状態でもなくなってしまいました」

 在宅の仕事が増えてからはみさとさんの仕事場にもなり、プライベートと仕事の区別がつきにくくなってダイニングに書類などが散乱。介護も重なると二つの家を行き来する時間もかかり、片づける時間もあまり取れません。

 介護が終わってからは、多趣味のみさとさんの荷物がどんどん増えていきました。

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