プロフェッショナルな人たちと共同作業をしながら、非日常的な経験ができる今を、俳優としては幸福に感じている。
「でも、この先俳優としてどうありたいかとか、そういうことは全く考えていなくて……。昔から、一度始めたことを途中でやめるってことができない質(たち)なんです。小学校の頃に、算盤と書道を習っていて、周りは、算盤なら三級、書道なら初段になった直後に、みんなやめていって、中学まで続けたのは僕だけでした。不器用なせいで、どちらもなかなか上達しなかった割に、自分で決めて始めたことに、『もういいか』とは思えない。大して努力していたわけでもないのに、変ですよね。あ、でも大学卒業後に就職した会社には、どうしてもなじめなくて、すぐ辞めてしまいましたけど(苦笑)」
(菊地陽子 構成/長沢明)
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※週刊朝日 2020年11月20日号より抜粋
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