玉木代表
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政党支持率で立憲民主党を抜くなど躍進を続ける国民民主党が、揺れている。千葉県連で、地方議員4人が離党したのだ。4人の中には玉木雄一郎代表に同県連内でのパワハラを直訴した議員もいた。国民民主の同県連所属の地方議員は12人いたが、昨年6月から4人の離党者が出て、現在は8人。離党者は県連幹部などからのパワハラがあったとしているが、報道によると県連は否定しているという。

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責められて、まぶたの痙攣が…

 千葉県浦安市の工藤由紀子市議は、2児の母で政治活動の経験はなかった。だが23年4月の浦安市議選に国民民主から立候補し、初当選した。そもそもは岡野純子衆院議員(比例南関東)から出馬を勧められたという。

「私と岡野さんとは、もともとママ友で親しかったんです。そういうこともあって、岡野さんが同市議から23年4月の衆院補選(千葉5区)に出馬するというので、私が後継に誘われたんです。ごく普通のママでしたから、迷いましたが、立候補を決意しました。ところが、岡野さんはだんだん冷たくなって。最後は口もきいてくれず、私を無視するようになったんです。街頭演説でも、岡野さんは順番にマイクを手渡していたのに、私にだけ渡さずに、花壇の中に置いたんです」

 工藤市議はこう続ける。 

「千葉県連代表で参院議員の竹詰仁さんは、もともと東京電力の社員。同県連幹事長で県議の天野行雄さんも東京電力の元社員で、同県電力総連事務局長を務めた人。衆院議員になった岡野さんも、同県電力総連の組織内議員なんです。ほとんどの幹部たちが電力総連に支えてもらっている感じ。一方、私は会議で総連幹部らから毎回責められて。まぶたの痙攣が止まらなくなって、目が開かないくらいになったんです。自宅に帰ったら、今度は涙が止まらなくなって、これはさすがにおかしいと思って、病院へ行きました。心療内科の医師からは『適応障害』と診断されました」

 工藤市議は、昨年6月に離党届を提出。玉木代表には状況を伝えたという。

「離党届を出してから数日後、じっとしていられなくなって、玉木さんに直接会いに行きました。玉木さんの街頭演説の場所を調べ、会いに行ったんです。玉木さんに離党について、『申し訳ありません』と頭を下げると、『どうにかならんか、何とかするから』と、温かい言葉をいただきました」 

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