2025年4月9日に自身初のベストアルバム『Adoのベストアドバム』を発売した

 ライブ活動も精力的に行い、昨年2月から4月にかけて初のワールドツアーを開催。4月には女性ソロアーティストとして初の国立競技場での単独公演を成功させ、7月から10月にかけて初の全国アリーナツアーを行った。

 ステージ中央に置かれたボックスに入った状態で歌うのがAdoのライブの基本的なスタイル。最新のテクノロジーを活かした照明や映像を取り入れることで、見た目でも楽しめるエンタメ性の高いステージを繰り広げてきた。昨年のアリーナツアーでは、ギターの弾き語りや、彼女が17才のときに書いた曲をもとにした「初夏」を披露するなど新たな表現にも挑戦。もちろん中心にあるのは、Ado自身の生歌の迫力と上手さだ。

「単純にライブパフォーマンスが成長したかなという部分はあります。当初はちょっとたどたどしいところ、ぎこちないなという部分もありましたが、たくさんライブを経て、場数を踏んで成長できたことが大きいのかなと。昔のライブ映像でしか感じられない幼さ、未熟なところもあるので、ファンの皆さまには私の成長していく姿を楽しんでいただけるのではないかなと思います」

日本の魅力や文化、音楽の強さを伝えたい

 Adoのもう一つの功績は、日本のカルチャーを海外に伝える役割を果たしていることだろう。2025年4月から8月にかけて行われるワールドツアー『Ado WORLD TOUR 2025 “Hibana” Powered by Crunchyroll』は、アジア、オーストラリア、ヨーロッパ、北米、ラテンアメリカを回る、日本人アーティストとしては最大規模のツアーとなる。

「私自身、2回目の世界ツアーで、日本人アーティストとしてはこれまでにない規模ということで、すごく楽しみな気持ちでいっぱいです。30都市以上を回る公演のなかで、日本人の歌い手アーティストとして、世界の皆さまに日本の魅力や文化、音楽の強さを伝える。“Hibana”というタイトルのように、小さな火を大きな火にしてく一つのきっかけになる、そんな世界ツアーにできたらいいなと思っています」

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