2019年11月に来日したヘンリー王子は、東京のパラアリーナを訪れ、パワーリフティングのトレーニングセッションを見学した。これも慈善団体サンタバリーの広報活動の一環だった(photo ロイター/アフロ)

 かつて、オプラ・ウィンフリーのテレビインタビューで、王子はメーガンさんの「王室から人種差別を受けた」との訴えに同調したが、今度は逆に黒人女性から「差別された」と非難されているのだ。これには「因果応報」との厳しい声が上がる。

ヘンリー王子のパトロン職辞任に激震走る

 ヘンリー王子が「サンタバリー」のパトロン職を辞任したことは、王子が役員を務める他の慈善団体にも激震が走った。難病の子どもを支援する「ウエルチャイルド」は王子の辞任発表直後に、「医療知識を持つ人物が好ましい」として新たに「理事」を探し始めた。わざわざ「この件は、王子のパトロンとしての役割に影響しない」と断っている。

 また、ヘンリー王子自身も「インビクタスゲーム」を失う危機感を持ったのか、この財団の役員に王室時代の側近ニック・ラフラン氏を任命した。王子は彼を厚く信頼しており、自分の評判回復にあたらせるという。

 またもや騒動勃発のヘンリー王子夫妻。チャールズ国王(76)ががん治療の副作用で入院したことを王室の誰からも知らされなかったようで、アメリカ・モンテシートの邸宅から出ることはなく、数少ないイギリスの友人と電話などしてイギリスを懐かしんでいるという。

「王子はパブでビールをひっかけ、仲間たちと他愛もないおしゃべりをしたいのだ」と友人は明かす。現在のアメリカでの友人は、メーガンさんの友人の夫しかいない。適切なアドバイスは少なく、ヘンリー王子の孤独はますます深まっているように思える。なお、チャールズ国王(76)は、この件について「知らない」と答えているそうだ。

(ジャーナリスト 多賀幹子)

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