
もうすぐ4月。新生活が始まる時期ですね。就職をして、がらっと生活環境が変わる方も多いでしょう。会社などに勤め始めて、毎月手にするようになるお給料。まとまった額が入ってくるからといって、使う一方ではなく、新社会人になったら気にしておきたいお金のことについてお話しします。
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今年の春闘でも「賃上げ」の傾向は続いていますが、なかでも話題になるのが新入社員への初任給。若い人材を確保するために、初任給を引き上げる企業が相次いでいます。
「【詳報】春闘2025 賃上げの『定着』になるか、大企業の回答は?」(3月14日配信、朝日新聞)
(九州電力は)初任給も3年連続の引き上げで、2025年度から大卒で2万円増の25万円にする。
「富士通、『新卒一括採用』廃止へ 通年採用に統一、人数計画も設けず」(3月7日配信、朝日新聞)
総合職や一般職といった採用区分もなくし、一律の初任給も廃止する。若手でも能力があればレベルの高い仕事に就いて、高い給与を得ることができるようにすることで、即戦力の人材や向上心の高い人材を引きつけたいという。多くの新卒入社者は年収約550万円から700万円程度となる見込みだ。
新入社員のときから、より高いお給料をもらえるのはいいことですが、学生と違って社会人、大人として、お金のことをしっかり考えるようにしましょう。
初任給をもらって気を付けておきたいこと
まずは新社会人として会社で働くようになると、お給料として毎月、決まったお金が入ってくるようになります。
求人情報に月給25万円と書かれていても、銀行口座に25万円ぴったりが振り込まれるわけではありません。銀行口座に振り込まれるのは、社会保険料や税金などが引かれた後の金額です。こういったものが引かれる前の金額を「額面金額」、引かれた後の金額を「手取り」といいます。