
2003年のデビュー以来、20年以上にわたって世界的な活躍を続けているピアニスト、上原ひろみ。音楽監督を務めたアニメ映画『BLUE GIANT』が第47 回日本アカデミー賞「最優秀音楽賞」を受賞するなど、活動の幅を広げ続けている彼女の新作は、Hiromi’s Sonicwonder名義の2作目『OUT THERE』だ。
Hiromi's Sonicwonder は、アドリアン・フェロー(b)、ジーン・コイ(ds)、アダム・オ ファリル(tp)という気鋭のミュージシャンと組んだバンドで、2023年から始動。前作「Sonicwonderland」に続く本作には、デビューアルバムア『ナザー・マインド』収録曲「XYZ」のSonicwonderバージョン、ラーメンへの愛をテーマにした「Yes! Ramen!!」、シンガーソングライターのミシェル・ウィリアムスをフィーチャーした「ペンデュラム feat.ミシェル・ウィルス」などバラエティに富んだ楽曲が収められている。
「私自身が楽しいと思うもの、いいと思うものに対して、同じ気持ちを持ってくれる人を探す旅を続けています」という上原ひろみに、アルバムの制作エピソードを軸に、奔放に活動を続けるパワーの源について聞いた。
「役者のために脚本を書く」スタイルでつくった今作
――Hiromi’s Sonicwonder名義の2作目「OUT THERE」がリリースされました。本作のテーマは?
前作の「Sonicwonderland」は、まず「こういうバンドをやってみたい」「こういう音楽を作りたい」というものが私の中にあって、それを可能にしてくれるミュージシャンを探して制作しました。今回の『OUT THERE」はSonicwonderというバンドありきで作ったので、順番が違います。最初に脚本があって役者を探したのが前作だとすると、役者のために脚本を書いたのが今作なのかなと。一緒にライブをやっていくなかで、メンバーの強みがわかってくるし、「こんなことができたら面白いな」とか「こうすれば彼らの演奏が光るはず」というアイデアが出てきて。それをもとに曲を書いていきました。