著者は父の仕事の関係で高校の2年間をアフリカで過ごし、ゴリラと出会い、強く惹きつけられた。将来の仕事はゴリラ研究者か、もうひとつの興味の対象=競馬か──進路に悩んだ末に馬を選び、厩舎を開業して20年が経つ。JRAと地方競馬で通算235勝(2016年9月時)、08年には管理馬スマイルジャックがダービーで僅差2着。日本中を飛び回る調教師として活躍中だ。
だが近年、断ちきったはずのゴリラ愛が蘇り、保護活動につながるゴリラトレッキングツアーに参加するなど毎年アフリカに通う。騎手の武豊が「ゴリラとも話せるなんて」とびっくり?しているとか。
シルバーバックの迫力巨体や思慮深い瞳など、著者が撮ったゴリラや、現地の子供の写真も満載。“地球愛”を感じる素敵な一冊だ。
※週刊朝日 2016年11月4日号