子どもの目線を意識して一緒に片づけられるようになりました/アフター

「息子が目についた懐中電灯を手に取って、遊んでからちゃんと元の位置に戻したんです。ちゃんと仕組みができていれば2歳でも片づけができるんだな、と衝撃的でした!」

 また、キッチンでは子どものゴールデンゾーンにある調理家電に、切った食材を入れるお手伝いをしてくれるようになりました。

「逆に言うと、できないのは仕組みができていないからだと寛容になりました。『片づけてくれない』『片づけられない』という負の感情がなくなって、子どもでも大人でも理論に基づいてやればできるから、今は発展途上なんだと思えるようになったんです」

 それに加えて意識したのは動線です。

「息子がお風呂から出てから着替えさせるリビングに、着替えやオムツ、綿棒、軟膏などをまとめて置いたらすごく楽になりました。今までは洗面台の近くに置いていたので、お風呂から出てあちこち動き回って集めていたんです。動線上にモノを置くというのはこういうことか、と納得しました」

 片づけが進むと、夫も「上着をかけるのに、これがいいんじゃない?」と悩んでいた部分の解決策を提案するなど一緒に考えてくれるようになりました。

「夫はあまり褒めたりしない人なんです。でも、この間、夫がごはんを食べない息子に海苔で目をつけた塩おにぎりを渡しながら『まっしろしろすけだよー。きれいな家にしか出てこないんだよ』と言っていたんです。家がきれいになったと認めてくれているんだなと、うれしくなりました」

さらに、ひささんは「家が機能的になり、家事の苦労が減った!」と喜びます。キッチンが動きやすくなって料理時間が短縮できたり、おもちゃが広がったリビングもすぐきれいにリセットできたりと、過ごしやすくなったことを実感しています。

また、片づけが終わった頃には、思わぬ副産物もありました。

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