愛子さまが何か話しかける仕草をみせ、陛下と雅子さまはリラックスされた笑顔を見せた=2025年2月23日午前、皇居・宮殿、松永卓也撮影(朝日新聞出版/JMPA)

 2、3回目でも、同じように陛下と雅子さまが後列の参賀者の方向を見つめて会話をし、愛子さまがご両親に笑顔で話しかけるシーンがあった。

 神奈川県から家族で来たという50代の女性は、

天皇ご一家が、ほんとうに楽しそうな表情で話されている光景が素敵で幸せをおすそわけしていただいた気分です。ご家族でどのような会話をされていたのかも気になります」

と笑って振り返る。 

一般参賀で手をふる愛子さま。リボン飾りのヘッドドレス姿に「愛子さま,きれい」と歓声も。愛子さまの青の半貴石を用いたブローチが雅子さまの青のドレスとさりげなくリンクしている=2025年2月23日午前、皇居・宮殿、松永卓也撮影(朝日新聞出版/JMPA)

■愛子さまは陛下のグレーと雅子さまの青の「絆」となる装い

 さらに、参賀者が癒されたというのが、青とグレーが調和したご一家のコーディネート。

 雅子さまの青色のローブモンタントは、23年の天皇誕生日や22年の歌会始の儀、20年の講書始の儀でもお召しであったベルベットのような柔らかな生地のドレス。胸元には刺繍やスパンコールで華やかな装飾が施されている。銀色の地金に真珠があしらわれたブローチがモーニングの正礼装をお召しの陛下のシルバーのネクタイと調和している。

 そして愛子さまは、淡いブルーグレー系のローブモンタント。雅子さまと青のドレスと陛下のシルバーのネクタイを調和させた中間色のような配色のドレスをお召しだ。 

 もう一つのポイントは、愛子さまの胸元に輝くブローチだ。真珠をスズランに見立てたデザインで青の半貴石は、雅子さまの青のドレスとリンクコーデしている。

「天皇ご一家の3方の絆を感じるようなコーディネートでした」(前出の女性)

 何より、大きなリボンのついた愛子さまのヘッドドレスが良くお似合いで、参賀者からも「愛子さま。おきれい」と、声があがっていた。

5年ぶりの祝宴 愛子さまも日本酒で乾杯

 午後からは5年ぶりに飲食を伴う祝宴である「宴会の儀」が行われた。

 陛下は雅子さま、愛子さま、秋篠宮ご夫妻や佳子さま、高円宮家の久子さまや長女の承子さま、三笠宮家の彬子さまら皇族方とともに石破茂首相らおよそ120人と宮殿「豊明殿」で昼食を共にした。

 祝宴では日本酒が提供され、愛子さまも盃を掲げて乾杯された。

(AERA dot.編集部・永井貴子)

天皇誕生日の一般参賀のために列を作った参賀者は、午前9時半の開門時点でおよそ7700人。夜明け前から並び「整理券を受け取った」と話す参賀者もいた=2025年2月23日午前9時35分、皇居・宮殿、松永卓也撮影(朝日新聞出版/JMPA)
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