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署の前で群衆と向き合っているとき、長いガスボンベが転がってきた。そして、そこに火が放たれた。破裂しないよう放水車で懸命に水をかけた。
「一度、感情が爆発してしまうと手がつけられないのが暴動。ずっと教わってきたが、人を集まらせず、言動で刺激させないというのが基本だと改めてわかった」
直近の24次は2008年6月に起きた。
この暴動を経験した元署員にも話を聞いた。暴動は16年ぶり。このときも暴動はもう起きないと思われていた。
署は要塞化されていた。それでも自転車、植木鉢、爆竹が投げ込まれた。1人はフェンスを乗り越えようとしたが、すぐに署内に連れ込んで後続が来ないようにした。
「署が占拠されたら、辞表を出すしかないと思った。機動隊の到着がもう少し遅れていたらそのおそれもあった」。暴動は1週間ほど続いた。
西成署から異動になるとき、暴動時に署内で隔離して事情を聴いた労働者と鉢合わせた。「お世話になったな。元気でな!」とあいさつされた。
「あれだけ暴れ回ったのに終わるとあっけらかん。それが西成らしいというか」
元署員はそう振り返った。
《現在発売中の『西成DEEPインサイド』では、日雇い歴45年の「アシュラ」氏、炊き出しを続ける「ワルビッシュ」など、西成に生きる人々の話を収録しています》
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まちのリアルに迫ったノンフィクション。
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西成の最重要キーワードをビジュアル付き解説!
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