
14日放送の金曜ロードショーは「バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2」(日本テレビ系・午後9時~)。新吹替版として主人公・マーティー役に宮野真守、科学者のドク役は山寺宏一が担当する。声優のほか、歌手・俳優としても活躍の場を広げる宮野の過去の記事を紹介する(この記事は「AERA dot.」に2023年7月2日に掲載されたものを再編集したものです。本文中の年齢、肩書等は当時のもの)。
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6月8日に40歳の誕生日を迎えた声優・俳優で歌手の宮野真守。現在放送中のNHK朝ドラ「らんまん」での演技が好評なうえ、全世界の興行収入が「アナ雪」を超えたアニメ映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」で主人公・マリオの声を担当したことも話題になった。SNSでは宮野の吹き替えに対し「宮野真守ボイスのマリオ最高すぎる」など、絶賛の声が多く上がっている。不惑の年となり、快進撃はますます加速しそうだ。
宮野は本業である声優でも揺るぎない人気と実力を併せ持っているが、近年は、ドラマ、映画からバラエティー番組まで、その活躍の場を広げている。しかも、各所でその能力が認められ、引っ張りだこの状況なのだ。
「マルチな才能で大人気の宮野さんですが、実は7歳のころから芸能活動をしており、意外と芸歴が長い。子役時代は舞台やドラマにも出演していましたが、本人いわく、鳴かず飛ばずで劣等感をため込んでしまったそうです。そんなとき当時のマネジャーに声優のオーディションを勧められ、受けてみたところ見事合格。それが18歳のときで、海外ドラマの吹き替えだったため、毎週仕事があることに喜びを感じていたとか。その後、次から次へと仕事が入ってきて、一躍有名になりました。声優としても役柄の幅が広く、正統派イケメンはもちろん、ひょうきんでコミカルな役から、闇のあるクセの強いキャラまで、サラリと演じてしまうすごさがある。『自分の推しキャラが全部宮野さんの声だった』なんて人もいるくらいです」(テレビ情報誌の編集者)
宮野は「ボクらの時代」(フジテレビ系、2021年3月7日放送)に出演した際、ずっと「舞台をやりたい」という気持ちがあったと明かしている。久々のミュージカル出演となった「テニスの王子様」(03年)は彼にとって大きな出合いだったそうで、「自分が表に出て応援してもらうことの喜び」を感じたという。そして同作に出演して以降、「自分ができることの方向性、目的や目標もどんどん広がっていった」とWEBメディアのインタビューに答えている(「MANTANWEB」22年07月06日配信)。
「宮野さんのすごさは、声優だけでなく、俳優や歌手、タレントとしても、携わるそれぞれの分野でしっかりと結果を出しているところ。俳優としては、182センチメートルという長身とスラリとした長い手足が非常に舞台映えし、豊かな表情で楽しませてくれます。ドラマにも進出していますが、『半沢直樹』では金融庁の黒崎(片岡愛之助)の部下として登場。急所をわしづかみされるシーンもあり、SNSのトレンドをにぎわすほど注目されました。朝ドラ『らんまん』では、自由民権運動家として登場し、数話の出演にもかかわらず、存在感を見せつけました」(同)