■柏「B」

 リカルド・ロドリゲス監督の就任に合わせて上位争いに加われる戦力を揃えた。柏で6シーズンを過ごした大黒柱マテウス・サヴィオの退団は悲しく、日本代表入りも果たしたSB関根大輝の海外移籍も痛いが、GK小島亨介(←新潟)、DF杉岡大暉(←湘南)、DF原田亘(←鳥栖)、MF仲間隼斗(←鹿島)、MF久保藤次郎(←名古屋)、MF渡井理己(←徳島)、MF小泉佳穂(←浦和)、MF原川力(←FC東京)と実績と経験のある面々を次々と獲得し、DF田中隼人(←長崎)もレンタルバックさせた。

 2月8日に獲得が発表されたDF成瀬竣平(←名古屋グランパス)を含めてチームの半数近い選手が新加入及び復帰。そのために連携面が大きな懸念材料だが、2月9日のちばぎんカップでは3-4-2-1の布陣で新加入7選手がスタメン出場した中でジェフ千葉に3-0の快勝を収めて不安をある程度は払拭させた。このままリカルド・ロドリゲス監督が求めるサッカーを浸透させながら選手間のコンビネーションを早期に高められるか。マテウス・サヴィオに代わる外国人選手の補強がなかったことが不満だが、現状でやれることはやった。「A」に近い「B」評価としたい。

■FC東京「B」

 不完全燃焼のシーズンからの脱却へ向けてチームが生まれ変わりそうだ。新潟から松橋力蔵監督の招聘に成功した上で、引退したディエゴ・オリヴェイラに代わり、昨季14得点を挙げたFWマルセロ・ヒアン(←鳥栖)を獲得した。この来日4年目のブラジル人ストライカーは、まだ22歳。並外れたパワーとスピードを有した中で年々、プレーの質が高くなっており、大ヒットの補強となる可能性がある。

 中盤ではMF荒木遼太郎の引き止めに失敗したが、クラブのフィロソフィーを知るMF橋本拳人(←エイバル)が4年半ぶりの復帰。さらにパリ五輪代表の佐藤恵允(←ブレーメン)も獲得し、同じくパリ五輪を経験したDF木村誠二(←鳥栖)やMF寺山翼(←鳥栖)をレンタルバック。荒木に加えて、昨季後半戦で右SBのレギュラーだった中村帆高の退団はマイナスだが、それを補う補強を敢行し、楽しみな面子が揃ったと言える。マルセロ・ヒアンが期待通りに爆発すれば、評価はさらにワンランク上がる。あとは松橋新監督がどうチームをまとめ上がるか。お手並み拝見だ。

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東京V、町田の評価は…