約60分の1対1の面接で英語の実用力を測るSEACTテスト。合宿後は評価が一段階上がり、「コンサル企業の海外駐在者などが目標とすべきレベル」に。「このレベルから短期間での5点アップはめずらしい」とのことで、短期集中学習の効果を実感した

 最も効果が出やすいのは7泊滞在だとはいうが、2泊でも集中的に学べることは社会人にとっては非常にありがたい。Yさんは合宿後、「帰宅する途中で売店に立ち寄ったときに、英語で話しかけそうになっていた。いつの間にか英語で考える癖がついていたと思います」と明かしてくれた。かように英語脳への切り替えが短時間でできることは、海外出張やミーティング、プレゼン前などにはこのうえなく有用だろう。

 ちなみにLVでは実践的な英会話力を測る60分の「SEACTテスト」を実施しており、合宿参加前後の「サンドイッチ受験」が推奨されている。ビフォー・アフターの変化をわかりやすくするため、筆者も挑戦させてもらった。結果は画像の通り。点数は66→71点の+5点、評価は「商社の海外駐在者が目標とすべきレベル」から、「コンサル企業の海外駐在者などが目標とすべきレベル」に、一段階アップしていた。体感としては、1度目は情けないほどボロボロだったのだが、2度目はそこそこ満足できるレベルで話せるようになっていた。

 受験者のなかには、サバイバルコミュニケーションレベルの33点(日本の大学新卒者の平均)から47点(外資系ホテルマンレベル)に、また47点から67点(商社の海外駐在者レベル)に上がった人もいるから、合宿の効果のほどは推して知るべし。

 個人的には、このテストそのものが非常に刺激にも勉強にもなり、1万5400円(税込)で前後2回受けられるのは破格だと感じた。自分の能力を客観的に把握するためにも、ぜひとも受験をお勧めしたい。

短期間でも効果は抜群

 日本語禁止の国内留学。日本人の特性を理解したうえで組まれたオールイングリッシュのカリキュラムだからこそ、つまずく人が多いポイントが巧みに押さえられていて、漫然と海外留学をするよりも効果が高いのではと感じた。

また、参加してみてわかったメリットのひとつが、参加者の意識の高さ。明確な眼前の目標があって参加しているケースが多いためか、講師の目がないところでも日本語を使う人は皆無。互いに勉強方法を教え合うなど、切磋琢磨にもつながった。

そして何より、単純に楽しい。2泊を終えたとき、帰りたくない、と思ったほどだ。

LVは2泊6食付きで5万6430円~(同)。「時間あたりで考えると非常にリーズナブル」だと参加者たちは口を揃える。海外留学に比べたら、時間的・費用的なハードルは高くない。さまざまな英語体験を重ねてきた猛者たちが、「確実に効果があった」「ほかでは得られない経験」だと感じていることを思えば、コスパもタイパも最強と言えよう。まずは次の週末、国内留学に挑戦してみてはいかが?(編集部・伏見美雪)

AERA 2025年2月3日号より抜粋、加筆

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