それぞれが意見を述べるなか、頭ではわかっていても話すとなると間違えがちな時制の一致や定冠詞の使い方などの文法のミスも、講師が板書して最後に誤りを修正してくれる。正確な英語を話せるようになる手助けとして大変ありがたい(写真:編集部・伏見美雪)

TOEIC500点未満でも心配無用

 驚いたのが、レッスンと参加者のレベルが高いこと。「TOEICL&Rで言えば、500~900点くらいの方が幅広く参加されますが、ボリュームゾーンは600~700点ですね」(秋山氏)。クラスは最大8人までだが、参加者のレベルが大きく異なる場合は、少人数でも授業をわけているという。

LV参加の基準は中学卒業レベルの文法が身についていることで、自ずとTOEICは最低500点くらい必要となる。だが、この条件を満たせるか危うい人には、文法合宿も準備されているというから至れり尽くせりだ。

「同じように話せなかった参加者の方でも、すごく伸びる方と、そうでもない方がいる。その違いが、文法だったんですね。会話って、ただ単語だけ並べても意味は通じるかもしれないけれど、成長がない。いくら話す機会があっても、基礎がないとそれ以上には伸びないんです。だから、まったく話せない人はおそらく、まず文法をやるべきなんです」と秋山氏は言う。

楽天が英語を公用語化したあたりから、企業の姿勢が大きく変わりました。日本はもはや、国内だけの産業で生きのびていくことはできないんじゃないかと、多くの企業が海外志向を高めています。そのためには、高齢の方も含め、いままで英語が必要なかった社員も現地に行かせなくてはならない。その需要にも対応するために、英文法をきちっと理解してもらったうえで、文章を作るところまで挑戦する、そういう講座です。目的は、話せなくてもいいから、頭のなかで英作文ができるようになること。すると、間違いなくTOEIC550点レベルの文章作成能力が身につく。その状態で会話コースに入れば、話せるようになるんです」(秋山氏)

参加前後で一段階アップ

 参加者の一人、医療機器メーカー勤務の40代男性Yさんは、昨秋に続き2度目の滞在。最近管理職となり、海外出張や外国人との打ち合わせが増えたことが参加のきっかけだ。週1~2回、オンライン英会話レッスンも受けているものの、LVでは、1対1では得られない、より実際の会話に近い英語環境に身を置き、スピードやイントネーションに慣れることができるからだという。

「業務上、長期休暇が取りづらいため、現時点では海外留学は難しい。LVは週末や連休に時間が合えば参加しやすいのも理由のひとつです」(Yさん)

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短期間でも効果は抜群