楽天証券経済研究所 チーフアナリストの今中能夫〈いまなか・やすお〉さん(写真・本人提供)
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 新NISAがスタートして1年が経った。まだ手続きしていない人も、すでに済ませた人も、いまいちど制度を復習したい。過去の人気記事を振り返る。(この記事は2024年12月12日に「AERA dot.」に掲載されたものの再配信です。年齢や肩書などは当時のもの)。

【ランキング表】新NISAで買われた米国株ベスト30はこちら!(初公開データです)

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 今年1〜8月に主要ネット証券5社の新NISA口座を通じて買われた米国株ランキングを見ると、投資家が米国株に「株価成長」を求めている姿が見えてくる。なお、日本株のランキングでは「配当狙い派」が圧倒的に多かった。【本記事はアエラ増刊「AERA Money 2024秋冬号」から抜粋しています】

「新NISA×米国株」の一番人気はエヌビディア。買い付け額は658億円と他の銘柄を圧倒した。さすが2024年の代表株。

 SNSでは「一生一緒にエヌビディア」という語呂のいい投稿が何年かぶりにバズっていた。

 2位以下も、有名なハイテク銘柄が並ぶ。楽天証券経済研究所チーフアナリストの今中能夫(やすお)さんは買い付け上位銘柄の顔ぶれを見て、「日本株にはない銘柄が買われていますね」と語った。

 エヌビディアは生成AIに不可欠な高機能の半導体を製造。

 ランキング2位のテスラは電気自動車、自動運転技術の開発で先行。

 3位のマイクロソフトの「ワード」や「エクセル」は日本人も仕事で大いに使っている。

 5位のアップルは言わずと知れた「iPhone」や「Мac」。これらの代わりになる企業は日本に存在しない。

生成AIは本物か?

 エヌビディアは2019年末に5ドル台だったのだが、2024年6月には一時140ドルを超えた。まだ買えるか?

「ここから10倍高は難しい。ただ、年率20〜50%の上昇はありうると思います」

 そもそも生成AIが事業として儲かるかは、判断しかねる。

「2025年になるとかなり見えてくると思います。大手IT企業やスタートアップ(新ビジネスで短期的な急成長を目指す企業や団体)が生成AIを組み込んだアプリの開発を急いでいます。

これらのアプリが売れると生成AIはビジネスになることが立証されるでしょう」

 テスラは自動運転の実用化を目指す企業の一つだ。ただ、世界で誰も成功していない。

「自動運転システムを搭載した車が欲しいと思っても、価格が1000万円も2000万円もしたらたいして売れませんよね。

かといって価格100万円の前提でつくると事故が続発するでしょう。

AI、半導体、センサー類をもっと効率的に見直す必要があり、断念する企業も出てきました。ライバルの脱落はテスラには有利です。

あとはイーロン・マスクというオーナー経営者をどう考えるか。彼を好きな人は大好きですが、嫌う人は徹底的に嫌います」

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米国の高配当4銘柄