女性との「トラブル」が報じられているタレントの中居正広さん(52)は9日、個人事務所の公式サイトで「お詫び」の文書を公表した。リスクマネジメントの専門家は、ある一文が「すべてを台無しにした」と、指摘する。
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ある一文にひっかかり
中居正広さんのトラブルと「9000万円」示談問題が、昨年末から報じられている。
1月9日、中居正広さんと事務所が謝罪コメントを発表したが、その中のある一文にひっかかりを覚えた人は少なくないのではなかろうか。
「私たちがこうした文章をチェックするときは、『トラブルになった相手に対して、どれだけきちんと思いをはせているか』という部分を見ます。ところが、この文章では、その気持ちが抜け落ちていると受け取られかねません」
そう指摘するのは、福岡ドームの広報宣伝部長などを歴任し、現在は危機管理情報を発信する「リスクデザイン」コンサルタントの主要メンバーを務める、髙祖(こうそ)智明さんだ。
髙祖さんが問題視するのは、文章の中ほどにある次の一文だ。
<示談が成立したことにより、今後の芸能活動についても支障なく続けられることになりました>
「過去の事実」を書いたつもりが…
この文章の前に、仕事関係者に対して、
<私自身の活動においても、ご苦労を強いてしまっていることが多々発生しております>
と書かれていることから、中居さんは「女性と示談が成立した時点から現在までの、過去の事実」を書いたつもりだったと、髙祖さんは推察する。
「けれども、一般人の多くは『今後の芸能活動についても支障なく続けられることになりました』という文章を、このお詫び文を公表してからの『今後』について書かれていると認識するでしょう。読み手は『それは違うだろう』と受け止める。この一文によって、トラブルになった相手に対する誠実さは決定的に崩れてしまいました」
日本を代表する人気タレントが、なぜそうした誤解を招きかねないコメントを出してしまったのか。