5000件に及ぶ片づけ相談の経験と心理学をもとに作り上げたオリジナルメソッドで、汚部屋に悩む女性たちの「片づけの習慣化」をサポートする西崎彩智(にしざき・さち)さん。募集のたびに満員御礼の講座「家庭力アッププロジェクト®」を主宰する彼女が、片づけられない女性たちのヨモヤマ話や奮闘記を交えながら、リバウンドしない片づけの考え方をお伝えします。 1日は24時間。これはすべての人に平等に与えられている時間です。この時間をどうやって使うかは、人それぞれ。仕事に打ち込む時間が長くなったり、家事をする時間が長くなったり、その人の年齢などによっても変わってくるでしょう。
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case.87 家族との対話も片づけのポイント 夫・子ども2人/音楽講師
「片づけ始めて気づいたんですが、家の中は私のモノばっかり。よくこれで家族は一度も文句を言わなかったなと思って。家族に感謝しないといけないですね」
こう話すのは、夫と大学生の息子二人と暮らす女性。もともと片づけは得意でしたが、仕事が忙しくなるにつれて片づけられなくなってきてしまいました。
ピアノとリトミックの教室をしながら、アロマの教室も定期的に開催。ピアノは自宅のリビングで毎日教えています。リトミックの楽器やアロマで使う道具が増えるにつれて、家のモノと仕事のモノがごちゃごちゃになって手がつけられない状態に。
さらに、家族のモノも散乱していました。
「上の子が美術を専攻していて、自分の部屋に作品を置くと荷物や洋服が収まりきらないんです。それがダイニングの彼のイスのまわりにたまっていって、夫や私もなんとなく荷物を置くようになったりして、もうどうにもできませんでした」
下の子だけは自分の荷物をリビングやダイニングに置きっぱなしにはしなかったものの、家の中は散らかり放題。
「ピアノ教室は毎日午後から始めて、終わるのは19時半頃。月4回のリトミックは、プログラムを組み立てたり、教材を作ったり、教室以外でも作業の時間がとられます。出欠席や振り替えの連絡も取り合ったりして……。そこに加えて2年ほど前からアロマ教室も始めたので、片づける時間を作るのが難しかったですね」