ももクロのリーダー・百田夏菜子さんがホストとなり、月替わりのゲストとトークを繰り広げる対談連載。今号から新たにお迎えするのは、俳優のムロツヨシさんです。映画「幕が上がる」の現場で出会ってから10年間、年に数回は連絡を取り合っているという二人。その目的とはいったい何なのでしょうか? AERA2025年1月13日号より。
【写真】心の状態と生存を確認するために連絡を取り合う仲の「ムロツ」と「夏菜子」
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百田夏菜子(以下、百田):知り合って長いですけど、こんなふうにちゃんと話す機会ってこれまでなかったですよね。
ムロツヨシ(以下、ムロ):うん、初めてだね。
百田:映画「幕が上がる」(2015年公開。弱小の高校演劇部を舞台に描かれた青春群像劇で、ももクロが主演を務めた)の現場で出会ったのが最初でした。あれからちょうど10年です。
ムロ:もうそんなに経ちますか。早いね〜。
百田:いろんな方とお仕事をご一緒させていただく中で、“身内感”のある人っていません? 現場でいつ会っても変わらないというか。
ムロ:わかる。大丈夫な人ね。距離感がずっと一緒で。
百田:そう。私にとってそういう人なんですよ、ムロツって。
ムロ:今日は「ムロツ」呼びでいく感じなのね。僕は「夏菜子」って呼ぶけど、誌面では全部「きみ」に直してもらってもいい?
百田:どうしてですか?
ムロ:呼び捨てにしてるのを夏菜子のファンの方が読んだら、嫌な気持ちになるでしょ。僕、おかげさまで「幕が上がる」以降もモノノフさん(ももクロのファンの呼称)に支えてもらってるんですよ。舞台も観に来てくださったり。
百田:ふふふ。みんなムロツが大好きだからね。きっとファンの方たちにとっても、ムロツは身内の人なんですよ。
ムロ:ありがたいね。だけど「夏菜子」とか「お前」なんて言ってるのを目にしたら嫌われちゃうかも……。
百田:気にしすぎ(笑)。そう心配してることもしっかり書いておくので大丈夫です。ここからは「ムロツ」と「夏菜子」でいきましょう。
ムロ:わかりました。