年明けから本格化する受験シーズン。子どもの人生がかかっている、とあってか、親の熱も最高潮になる時期だ。学校側もすでに年明けを見据え、進路を決める最終段階に入っているのだが、この時期に増えるのが熱を帯びた“モンスターペアレント”だという。専門家は「普段は普通の親に見える人でも“モンペ化”しやすい時期だ」と話す。
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面談で「この問題解けないんですか?」
12月のこの時期、各学校では進路に関する面談が行われている。
都内の公立高校で社会科教員をする福間和義さん(29歳/仮名)も、自身が担任となるクラスの面談をした。
その際、“ハラスメント”ともとれる暴言を浴びせられたという。
「大学受験の進路を決める面談で、志望校が現状だと難しいということを生徒の母親に伝えたら、『じゃあ先生はこの大学の問題解けるんですか? 解けないんだったら黙って受けさせてください』と、わざわざ志望校の赤本を見せながら言ってきました」
その母親が開いて出してきたのは、福間さんの教科ではない国語の漢文の問題。
「解けないです、と伝えると、『先生なのに高校生が知っていることも知らないんですね』と鼻で笑われながら皮肉を言われました」
言うまでもないが、担当以外の教科で大学受験レベルともなれば、高校教員とはいえ簡単に答えられるレベルにあるわけではないと、わかっているはずなのだが……。
福間さんは上司である主任に相談した。その主任は、「12月くらいになるとピリピリしている親御さんが増えてくるよね」と話したという。
また、このような“ペアレント・ハラスメント”は公立高校だけではなく、私立高校でも同じような出来事はあった。