サロンは「この1年が勝負」
それではサロン側は、淘汰(とうた)されないために何が求められるのか。大島氏は「こっちが教えてほしいですよ」と苦笑しつつ、こう持論を述べる。
「広告に頼らずにSNSで集客努力をしたり、接客でもイスの座り心地でもいいから差別化できるポイントをつくったり、値下げ競争に巻き込まれないための工夫が必要でしょう。ただ、僕はこの1年が勝負だとみています。今は旅行に行ったりコンサートに行ったり、コロナ禍でできなかったことにお金が流れているけれど、一巡したらまたコロナ前の日常に戻るはず。そのときには、脱毛サロンもある程度数が減っているだろうから、熾烈(しれつ)な競争も落ち着くんじゃないかな」
コロナ禍が過ぎてなお、吹き返しの風にあおられている脱毛業界。生き残りを懸けた戦いは、まだしばらく続きそうだ。
(AERA dot.編集部・大谷百合絵)