一方、国内でも、正捕手不在に悩むヤクルトが「大リーグと縁がなければ」と獲得意思を表明。相川も「ありがたい」と感謝した。

 結局、メジャーとの交渉は条件面で折り合わず、09年1月にヤクルトのラブコールに応えて入団。「若い投手に1年間ローテーションで回ってもらうようにしたい」と新天地での活躍を誓った。

 これに対し、一部の横浜ファンは、前年の投壊現象の責任を相川に押しつけ、「相川の放出が最大の補強」と揶揄したが、ヤクルト移籍1年目、相川は2年ぶりに規定打席に到達するとともに、リーグトップの盗塁阻止率.400をマークしてAクラス入り(3位)に貢献。一方、横浜は相川の穴を埋めることができず、2年連続最下位と明暗を分けた。(文・久保田龍雄)

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