また、子どもにスマホを持たせる際に気を付けたいのが「知らないところで課金されていた」という事態に陥らないようにすること。実際に子どものスマホについて、調査で「自分(親)の許可していない請求があった」と話した人も少なからずいた。請求の最高額を回答してもらったところ、その平均は「5万6616円」。背景としては「好きなアイドルについてネットで調べていたら、有料会員につながってしまった(52歳・中学3年女子の親)」、「子どもが、無料ゲームをしていたつもりで、知らずに課金していた(51歳・中学1年男子の親)」といった“無意識の課金”がある一方で、「子どもがコンビニ払いにして勝手に商品を頼んで買っていた(41歳・中学2年女子の親)」などというケースもあった。
いずれにしても平均5万円以上というのは決して少ない額ではない。こうしたトラブルを防ぐためにも、子どものスマホの使い方についてはしっかり把握しておく必要があるだろう。
しかしこの「把握」という点で、親と子ではその認識に大きな隔たりがあることがわかってきた。子どものスマホ使用に関して「どんなアプリを使用しているか」「メールやLINEの相手」などの8つの項目について、把握しているかどうか、母親にたずねた。すると、8項目平均で64.4%が「把握していると思う」「ほぼ把握していると思う」と回答していた。
一方、中学生に対して、同様の8つの項目について「親が把握していると思うか」と聞いたところ「把握している」「ほぼ把握している」と回答したのはわずか42.5%。親と子の認識に、2割以上も差があることがわかった。
わが子のものでも、スマホの使用実態というのはなかなかつかみづらいものなのかもしれない。トラブルを防ぐためにも、子どもとスマホの使い方について改めて話し合ってみてはどうだろうか。(文・横田 泉)