12月1日は天皇、皇后両陛下の長女愛子さまの誕生日。今年大学を卒業して社会人になり、成年皇族として存在感を高めている愛子さまの「あのとき」を振り返る(この記事は「AERA dot.」に2024年8月24日に掲載した記事の再配信です。年齢や肩書などは当時のもの)。
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暑さが厳しい夏でも、「装い」は楽しみたいもの。天皇、皇后両陛下の長女、愛子さまの装いは、リラックスした場面であっても、どこか品を感じさせる。幼い頃から社会人となった現在まで、愛子さまのご成長と装いのポイントを、ファッションの専門家が読み解いた。
「愛子さまがニッコリとほほ笑むと、周りの空気もふんわりと明るくなるのです」
天皇ご一家と交流のある人物が、愛子さまの印象を、こう表現していた。
愛子さまは4月、今春に卒業した学習院大学で開かれた「オール学習院の集い」にOGとして足を運んだ。なじみのある緑豊かなキャンパスで、お友だちの話に相槌を打ち、ときには口を開けておしゃべりを楽しむ愛子さまの姿があった。
肩の力を抜いた場面でも、品の良さが伝わってくる愛子さま。そうした雰囲気は、幼い頃からの装いからもうかがうことができる。
肌の露出は控えて
愛子さまの装いには、清潔感がある。そのポイントは「白襟と半袖のパフスリーブのワンピース」と「白いソックス」「丸みを帯びたストラップの靴」だったと解説するのは、ファッションジャーナリストの宮田理江さんだ。
愛子さまはこれまで、肌を大きく露出する服装を選ぶことはほとんどなく、
「色づかいは原則バイカラー(2色づかい)、小物を入れても3色ほどで、すっきりとまとめていらっしゃる」
と宮田さん。
たとえば2008年の夏、栃木県那須町の那須御用邸でのご静養に向かう6歳の愛子さまの装いは、パフスリーブの水色のワンピースに白いソックス、そしてストラップの靴というもの。宮田さんは、皇族としての品位を保ちつつも、幼子から少女へと成長する愛子さまの魅力を引き出した装いだと話す。
また、2010年夏に静岡県下田市の須崎御用邸を訪れた際の愛子さまは、白いレースのワンピースをお召しだったが、「清潔感とピュア(純粋さ)が体現されていた」と宮田さんは指摘する。
「天皇ご一家の装いは、派手なシルエットはありませんが、目を凝らすと丁重に作り込まれていることがわかります。繊細な起伏を加えた織りや刺繍、襟や自然な丸みを持たせた袖口など作り手の技術の高さが伝わります」