
移籍して正捕手になるのは難しい
森が移籍したオリックスには若月健矢という球界を代表する「守備型捕手」がいる。森は捕手のほか、強打を生かして指名打者や右翼でも試合に出場している。伏見は今季、日本ハムで2番目に多い52試合で先発マスクをかぶった。24歳の若手成長株・田宮裕涼がブレークしたが、捕手としてはまだまだ課題が多い。34歳の伏見が、投手の持ち味を引き出す配球術でチームを支え、2年連続最下位から2位躍進に貢献した。嶺井はDeNA時代、三浦大輔監督の評価が高く、22年は自己最多の93試合出場と正捕手に最も近い存在だったが、ソフトバンク移籍1年目の昨年は44試合出場にとどまり、今季は4試合出場のみ。シーズンの大半をファームで過ごした。
今オフも各球団の主力捕手がFA権を行使するか注目されたが、大城も坂本誠志郎(阪神)もFA宣言せずに残留を決断した。FA権を行使した木下拓哉(中日)も、獲得に動いている他球団の情報が報じられていないため、残留の可能性が高いとみられる。
日本を代表する捕手、甲斐は野球人生の分岐点で、どのような決断を下すだろうか。
(今川秀悟)