ペルー訪問に同行したTBSの記事では、佳子さまは車いすの日系人たちに腰をかがめて話しかけ、「足が痛いでしょう」と言われても笑顔で会話を続ける様子がつづられていた。
そんな相手の心情を汲み取り、気遣いを見せる佳子さまのやさしさは、さまざまな公務の現場で伝わってくる。
たとえば、佳子さまが担い続けている公務のひとつ、ガールスカウト連盟主催の「ガールズメッセ」で、よりよい社会を目指す取り組みで表彰された女の子たちが佳子さまに説明をする場面があった。
佳子さまを前にして、緊張している様子の女の子たち。くるりと顔をかたむけ、大きな目で女の子たちの顔をのぞき込むと、ほほえみながら話しかけた。
「緊張した?」
「制作で工夫したところは?」
大きな身振り手振りと明るいトーンで話しかけているのは、女の子たちの緊張をほぐそうとしているのだろう。
イベントの後、佳子さまと対面した女の子たちは「すごく優しかった」「緊張して声が出なかったけれど、いろいろな聞き方をしてくれた」と、嬉しそうに話していた。
極寒の中、祈りを捧げる佳子さま
華やかさが注目される佳子さまだが、最近は宮中祭祀や慰霊の行事へ参加する機会も増えており、国民の平和を祈る若い皇族としての存在感が高まってきている。
5月には全国都市緑化祭のため、宮城県を訪れた。式典の前日には、沿岸部の石巻市を訪れ、東日本大震災の犠牲者を追悼する石巻南浜津波復興記念公園や、津波に襲われた後に火災で焼けた門脇小学校を視察。犠牲者に花を手向けた。
同じ月には東京・千代田区の千鳥ケ淵戦没者墓苑で、第2次世界大戦での戦没者を慰霊する拝礼式で祈りを捧げた。これまでは秋篠宮ご夫妻が担ってきたが、平成の終わりからは長女の小室眞子さんが務め、そして今回は初めて佳子さまが参列した。