皇居での宮中祭祀である賢所御神楽の儀に向かう佳子さま=2023年12月15日、読者の阿部満幹さん提供

 宮中祭祀を担当する掌典職を経験した人物は、秋篠宮家は祭祀に熱心だと話す。

「自分が知る限り、秋篠宮さまが公務以外で祭祀を欠席されたことは、ほとんどなかったと思う」

 佳子さまは、1月の「孝明天皇例祭」、6月の「香淳皇后例祭」、7月の「明治天皇例祭」、12月の「大正天皇例祭」などの祭祀については、2019年6月に留学先の英国から帰国して以降、公務が重ならない限り出席しているという。

 6月と12月の「大祓の儀」は、皇族と国民のためのおはらいの儀式。今年の大晦日の「大祓」では昨年と同じように、皇居内の宮中三殿に附属する神嘉殿(しんかでん)の前庭で、戸外の凍えるような寒さのなか、佳子さまは国民のために祈りを捧げるだろう。
 

「ほんとうにお忙しい」と職員

「佳子さまは公務で、ほんとうにお忙しい」

 秋篠宮家の職員がため息をつくほど、佳子さまは全国を飛び回っている。

 3月には水戸市の偕楽園の式典で、ヤマザクラ「左近の桜」を植樹した。

 左近の桜は、平安時代から京都御所に植えられてきた桜。仁孝天皇から苗木が贈られ、藩校「弘道館」に植えられたが枯れてしまい、昭和の時代に再び京都御所から苗木が贈られたものの、台風で倒れた。

「復活」を望む県民の声を受けて21年に再び苗木が提供されるという、長い物語がある植樹だった。
 

「第22回東京都障害者ダンス大会ドレミファダンスコンサート」で、曲に合わせてタオルを振る佳子さま=2023年7月、東京都渋谷区

 全日本ろうあ連盟で非常勤の嘱託職員でもある佳子さまは、福祉の分野の公務も担っている。秋篠宮妃の紀子さまが担ってきた手話や福祉分野の公務も、姉の眞子さんを経て、いまは佳子さまが受け継いだものも多い。

 1月には「聴覚障害児を育てるお母さんをたたえる会」に出席。7月の「東京都障害者ダンス大会ドレミファダンスコンサート」では、ダンスに合わせて黄色いタオルを振る佳子さまの姿が話題になった。

 8月には「全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」、9月はコロナ感染で欠席したものの、「全国高校生手話パフォーマンス甲子園」のために鳥取を訪問した。
 

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