負けたらすぐに始まる「石破降ろし」
想像以上に厳しい状況の自民党。頼みの維新、国民民主党に“フラれる”と、政権維持すら難しいことになる。いずれにしても、気になるのは「石破首相の進退」だ。
「本来は、この『政治とカネ』の問題で逆風に耐えている石破さんを擁護する声が党内から出てもよいはずです。しかし、石破さんが人気を得ていたのは“党内野党”という存在で、安倍晋三元首相にも正論をぶつけていたから。国民からすると、その石破さんが今度は“嘘つき自民党の先頭”になってしまったとみられている。先の支援金2000万円報道の反響もそうですが、選挙の顔に選んだ石破首相が選挙に負けると党内から責任論は出るでしょう。それでも交代論になるかは不明です。石破首相自身が退陣を表明すれば別ですが、選んだ自分たちの責任もあり総理を下すのも一苦労です。火中の栗を拾うものをすんなり決める時間の猶予もありません。今後の仕事ぶりで支持率が回復できるか、しばらく様子見になるのでしょう。
と話す。選挙で負けても石破首相が首相のイスに座り続けるためには、党内で多数派工作ができればいいということか。
とはいえ、すでに始まっているとも報じられる「石破降ろし」。この点について、有馬氏はこう説明する。
「自公が過半数を割った場合、石破首相をはじめ森山裕幹事長、小泉進次郎選対委員長も責任問題を問われかねません。選挙前の石破首相の非情な決断に恨みを持った人たちが、高市早苗氏やネオリーダーのもとに結集し、石破首相を引きずり降ろすチャンスを伺うことになるでしょう。党内分裂などという報道もありますが、今はそんなことを考えられる余裕がある議員は少ない。これまでの選挙では余裕を見せていた大物政治家からも『今回ばかりは(自分も)負けるかもしれない』という声をよく聞きます。それぐらい逆風が吹いています」