「国内スポーツと比較すれば高額だが、イチローのラストゲームになったということを考えれば良心的な価格設定。しかし、来春の日本開幕シリーズではこのようなことは考えられない。コロナ禍を経て円安も進むなど状況は異なっており、信じられないほどの価格設定となる可能性はある」(在京テレビ局スポーツ担当者)

 今年3月20、21日には韓国・ソウルでドジャースとパドレスの開幕シリーズが行われた。この時は最高額が1階テーブル席で70万ウォン(約7万8000円)、最安が外野の立ち見席などで12万ウォン(約1万3000円)だった。

「ソウルシリーズの価格の高さには驚いたが完売した。東京シリーズの価格設定はMLBと日本側主催者との協議で決定されるだろうが、最終的にイニシアティブを持つMLBが高額設定を要求するのは間違いない」(在米スポーツライター)

 ソウルシリーズで使用された高尺スカイドームは収容人数1万6833席で「キャパが小さかったことも価格高騰の原因の1つ」と言われた。しかし、倍以上の収容人数4万3500席を誇る東京ドームでもそれ以上の高額設定が予想されるという。

「過去MLBが日米野球や日本開幕戦を行ってきたのは日本市場開拓のためだった。今では多くの日本人選手の活躍に加え、大谷という歴史に残る選手が出てきて市場として完全に出来上がった状態。今後はビジネスに完全特化して収益重視となるでしょう。チケット価格を上げても購入者はいるので当然のこと」(スポーツマーケティング会社関係者)

 先述のように、これまでイチローや松井などが活躍するチームが日本で開幕戦を行い、話題を呼んだ。当時はメジャーリーグの認知度を日本で広げるという意味合いもあったが、今は大谷効果もありメジャーリーグへの注目度はこれまで以上に増している状況だ。

「NPBでは一部球団が導入しているダイナミックプライシングというものがあります。試合カードや開催時期によってチケット価格が変動するシステムですが、賛否両論があるのは事実です。しかし多くのファンが高額を払ってでも会場へ足を運ぶ試合については主催者が強気になるのは当然」(在京テレビ局スポーツ担当者)

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チケットの「最高額」と「最低額」はどうなる