久子さま同様、華やかだったのは高円宮家の長女・承子さまだ。
「承子さまは、明るいボルドー色のアンサンブルスーツ。重なった花びらを思わせる模様が織りで入った凝った布地です。
華やかな承子さまだから着こなせるスーツだといえます。白いつばのある帽子に同色のレースが、スーツの重厚感を軽くし、スッキリとした装いになっています」
承子さまと同世代の三笠宮家の長女・彬子さまは知的な装い、そして、三笠宮家の次女・瑤子さまはモダンだった。
「彬子さまは、水色のワンピースに紺の同じ丈のジャケットタイプのアンサンブル。スッキリとしたAラインが、彬子さまの知的な印象とマッチしています。頭の上にちょこんと乗ったトーク帽には、水色と紺の草花のようなオブジェが飾られ、装いのアクセントになっています。
瑤子さまは、黒のツーピース。襟元と袖口にエメラルドグリーンの縁取り、帽子にも同じ色のリボンが付き、ポイントとなって、黒が引き立つお洒落でモダンなデザインです」
快晴の空の下、太陽の光に照らされ輝いていたのは常陸宮華子さまのスーツだ。
「常陸宮華子さまはエメラルドグリーンのスーツと同色の帽子。腰から下のペプラムの部分に繊細なレースがあしらわれています。歩むたびにレース部分が揺れ、華子さまのエレガントな雰囲気が伝わってきたことでしょう」
83歳の華子さまだが、これほどまでに鮮やかなエメラルドグリーンを着こなせるのはさすがである。園遊会というハレの日に、こうした色とりどりの盛装は見ているだけでも心が華やぐものだ。
(AERA dot.編集部・太田裕子)