初めての単身での地方ご公務として、10月11日から2日間、佐賀県を訪問された天皇皇后両陛下の長女、愛子さま。佐賀空港をはじめ、どこに行っても愛子さまをひと目見ようとするたくさんの人たちが沿道に詰めかけていた。そんななか、マナーのプロが「さすが」といい切る、愛子さまの所作があった。
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「愛子さまー!」
「敬宮さまー!」
愛子さまを乗せた車がゆっくりと通過する先々では、沿道から歓声が上がっていた。
佐賀県に到着した11日、愛子さまは、佐賀県庁や佐賀城などを訪問、2日目の12日の午前中には佐賀市のSAGAアリーナで「第78回国民スポーツ大会」の男子柔道を観戦し、午後は勤務先の日本赤十字社の施設の佐賀県赤十字血液センターなどを視察された。
訪問先の沿道には多くの人が集まり、愛子さまの人気の高さを感じさせた。「愛子さまは周囲の方への気配り、配慮が本当に素晴らしい」と感嘆するのは、マナーコンサルタントの西出ひろ子氏だ。大手企業のマナーコンサルティングやNHK大河ドラマ、映画などのマナー指導も務め、マナーの研修や講演などを行っている。西出氏は、車窓の愛子さまの姿を手放しで称賛する。
沿道に集まったたくさんの人たちに答えるために、愛子さまは窓から手がはみ出てしまいそうなくらい手を振られていた。
「愛子さまご自身が座っている窓側と反対の窓側の方にも手を振っていらっしゃる場面がありました。沿道の左右に手を振られる姿に思いやりのお気持ちが表れていました。本当に心のこもったマナーをお持ちの方だなと改めて感じました」
と、西出氏は話す。沿道の左右に手を振っていた姿には、西出氏が研修などでも話す、「360度」、全方位の気配りが備わっているという。
愛子さまの目配り、耳配り
「研修では“360度の目配り、耳配り”の話をよくします。よく、気配りしましょうといいますが、それはいきなりはできないものです。気配りの一歩手前には、周囲に目を配ったり、耳を配ったりしないと相手の様子はわからない。それをおこなったうえで、気配りや心配りへと発展していきます。愛子さまは、360度の目配り、耳配りができていて、だからこそ、左右に手を振られていたのだと感じました」