東京15区立候補者のポスター掲示板(撮影/上田耕司)

「困った人に手を差し伸べるのが真の保守」

 演説を終えた大空氏を直撃すると、自民党には「公募で選ばれた」としたうえで、自民党から立候補した理由をこう話した。

「野党と一緒に孤独対策をやってきても一緒に仕事ができなかった、つまり、何もやってくれなかったんですよ。むしろ、孤独対策をやったのは自民党なんです。本来なら、リベラルな政党がやらなきゃいけない政策も、野党は全然やらない。僕は本当にそこで野党に失望しました。自民党じゃないとできないと思いました。困った人に手を差し伸べるのが真の保守政治だと思います」

  前回の補選で2位となったのは、元格闘家で立憲民主党の元参院議員だった須藤元気氏(46)。須藤氏の実家は地元で居酒屋を経営しており、「候補者の中で唯一、生まれも育ちも江東区」をキャッチフレーズに、地元の強みを生かした選挙戦で今回は当選を狙う。須藤氏はビラまきをしながらこう話した。

「補選が終わってからも休まずにずっと地元の人とコミュニケーションを取ってきました。やるべきことをやってきています。あとはベストを尽くすだけ。体力勝負で元気にがんばります」

 半年前の補選では、自転車と体に電飾をつけ、それをピカピカと光らせながら選挙区をまわったことが話題となった。電飾については「今回もやります」(須藤氏)と笑って答えた。

 前回3位は、日本維新の会から立候補した金澤結衣氏(33)。だが今回、金澤氏は9月12日付けで維新に離党届を提出し、今回は無所属での挑戦となる。公示日の15日午前、選挙事務所へ行くと、前回補選と同じ場所に維新時代の「東京第15区支部長」という看板がまだ飾られていた。

 金澤氏に維新の支援はまったく受けないのか聞くと、「もちろんです。無所属ですから。離党しています」と答えた。政党の色がなくなったことで、無党派層にどこまで支持が広がるかが鍵となりそうだ。

 この他、15区からは前回当選した立憲の酒井菜摘氏、共産党の小堤東氏らが立候補した。

(AERA dot.編集部・上田耕司)

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