切り取られた?写真に激怒

 このところ、メーガンさんの不在が続く。彼女はいま、不機嫌なのだろう。きっかけは、ヘンリー王子の40歳の誕生日に英王室から祝意を表すメッセージが送られたことに関係している。チャールズ国王に続いて、ウィリアム皇太子とキャサリン妃(42)も同じようにお祝いを発表したが、皇太子夫妻のイニシャル「W」と「C」の直筆サインもなく、「ハリー」と親しく呼びかけることもなく、型通りのものだった。

2019年9月25日、アーチ―王子とともに南アフリカのケープタウンを訪問したヘンリー王子とメ―ガンさん。このところ、ヘンリー王子の各地への訪問に同行していないメ―ガンさんだが、母親として子どもたちと一緒に過ごす時間を優先しているのかもしれない(photo ロイター/アフロ) 

 それでも、メーガンさんが最もショックを受けたのは、メッセージに添えられた写真に自分が含まれていなかったからだ。ヘンリー王子がメーガンさんと共に2018年にアイルランド・ダブリンに公務で行った時に撮影された一枚で、2人が並んで座っていた写真から王子だけ切り取られていたのだ。

 エクスプレス(オンライン)によると、メーガンさんは「なぜ自分は切り捨てられたのか」と激怒。一方の英王室は「写真はプレス・アソシエ―ションから既存の形式で提供されたことを確認した」と発表。ヘンリー王子だけを選びとったわけではないとしている。

 しかし、メーガンさんは、この一件から「英王室はヘンリー王子は許す用意ができている」との意思表示と受け取ったようだ。周囲に「私は王室から無視された」とこぼし、けれど「しかし、そのまま追い出される私ではない」と強気に話しているそうだ。

スタッフの離職率の高さに批判

 そんなメ―ガンさんだが、エクスプレス(オンライン)によると、スタッフの離職率が高いことでメーガンさんの責任を問う声が英王室ばかりでなくアメリカからも上がったため、イメージが回復するまで時間を稼ぐために姿を見せないのだという。そして、この間に英王室時代を振り返る回想録を執筆し、ヘンリー王子の暴露本「スペア」以上の注目度と発行部数を狙っているとされる。「ゴ―ストライターは私には必要ない」と自分で書くことにこだわっているが、タイトルや発行予定日などは未定。さらに、自身が立ち上げたもののトラブル続きのブランド「アメリカン・リビエラ・オーチャード」の立て直しに奔走しているとも伝えられている。

 ヘンリー王子は国際的な慈善活動家、一方のメーガンさんはあくまでアメリカでビジネスの成功を目指す。2人の人生目的には徐々にずれが目立つようになった。

(ジャーナリスト・多賀幹子)

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多賀幹子

多賀幹子

お茶の水女子大学文教育学部卒業。東京都生まれ。企業広報誌の編集長を経てジャーナリストに。女性、教育、王室などをテーマに取材。執筆活動のほか、テレビ出演、講演活動などを行う。著書に『英国女王が伝授する70歳からの品格』『親たちの暴走』など

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