人の多い駅のホーム。写真はイメージ(一部を加工しています)

警察がいても盗撮犯が集まるワケ

「センセーション・シーキングといいますが、犯人はどんどん強い刺激を求めるようになり、犯行が大胆になり、頻度も高くなる特性があります。警察官が張っていそうな場所ほど、彼らにとっては逆に、盗撮を完遂したい場所になるのです」

 出口さんが話を聞いた盗撮犯の中には「あんなに短いスカートをはいている方がおかしいと思いませんか。彼女たちが悪いんですよ」と真顔で話してきた人もいて、同じように自分は悪くないと言い切る例は少なくなかったという。

 性犯罪の再犯率は高く、簡単には抑止できないのが現実だ。

「狙われやすい駅や場所があるということ。女性に非がないのは当然ですが、その駅を使う自分がいつ狙われるかも分からないという自衛の意識を持つことも必要だと思います。高い意識を持つことで、未然に被害を防ぐことが大切です」(出口さん)

 盗撮画像が有料サイトなどで出回るケースもある。スマホを見るのは少しだけ後にして、身を守る意識が必要だ。

(國府田英之)

著者プロフィールを見る
國府田英之

國府田英之

1976年生まれ。全国紙の記者を経て2010年からフリーランスに。週刊誌記者やポータルサイトのニュースデスクなどを転々とする。家族の介護で離職し、しばらく無職で過ごしたのち20年秋からAERAdot.記者に。テーマは「社会」。どんなできごとも社会です。

國府田英之の記事一覧はこちら
暮らしとモノ班 for promotion
「更年期退職」が社会問題に。快適に過ごすためのフェムテックグッズ